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人獣共通感染症(動物由来感染症)


人獣共通感染症(動物由来感染症)って?
 英語では「zoonosis」といい、「脊椎動物と人の間で自然に移行するすべての病気または感染」(WHO)と定義されています。
 これら人獣共通感染症は、WHOで確認されているだけでも150種類以上あります。しかし、その全部がわが国にあるわけではありません。日本では、寄生虫による疾病を入れても数十種類といわれています。これらの疾病の中には「狂犬病」のように「感染すると人も動物も重症になり、生命の危険をともなう疾病」もあれば「カプノサイト カニモルサス感染症」のように「動物は無症状であるが人は重症になる疾病」など病原体により様々です。

 表1.病原体の種類と引きおこされる感染症
 病 原 体   引 き お こ さ れ る 感 染 症
ウイルス
狂犬病、日本脳炎、ウエストナイル熱、ウイルス性出血熱など
細  菌
レプトスピラ症、猫ひっかき病、パスツレラ症、ブルセラ症、カプノサイトファーガ症など
真  菌
皮膚糸状菌症、クリプトコックス症など
寄 生 虫
トキソプラズマ症、回虫症、エキノコックス症、アメーバ赤痢、疥癬など
コクシエラ
など
Q熱、オウム病など
 プリオン 変異型クロイツフェルト・ヤコブ病など


狂犬病について

  病原体は、ウイルスです。ウイルスは狂犬病に感染した動物の唾液中に含まれ、咬まれた傷から体内に侵入し、神経に沿って脳神経に達し、様々な神経症状を引き起こします。そして、発症すればヒトも動物も100%死亡する致死的な感染症です。わが国では昭和32年(1957)以来、動物の狂犬病は50年以上発生していませんが、2006年に2名の方が海外(フィリピン)で狂犬病に感染し、帰国後に発病、残念ながらお亡くなりになっています。狂犬病は、大変恐ろしい病気ですが、ヒトも動物もワクチンを接種する事で予防が可能な病気です。わが国においては、イヌの一生涯に1回の登録及び毎年1回のワクチン接種が法律(狂犬病予防法)で義務づけられています。わが国は世界中でも稀な狂犬病清浄国のひとつです。この状態を維持するためにぜひ飼育犬へのワクチン接種を忘れずに行いましょう。



最近話題の人獣共通感染症


カプノサイトファーガ カニモルサス感染症

Capnocytophaga canimorsus は、健康なイヌ及びネコの口の中に普通に存在する細菌(常在菌)です。この細菌は、イヌの92%、ネコの86%が保有しており動物は無症状です。しかし、ヒトが感染し発症すると局所の炎症、発熱、倦怠感、腹痛、吐き気、頭痛などの症状を引き起こし、重症化すると敗血症、髄膜炎、多臓器不全に進行し、場合によっては死に至る病気です。海外では1976年に、日本では2002年に初めてのこの病気による死亡例が報告されました.また、現在までに世界中で約250人の患者が報告されています。わが国においては、2002年から2008年までに15名の方の感染が確認され、そのうち6名の方がお亡くなりになっています。この病気は、ネコ及びイヌによる咬まれ傷やひっかき傷から感染しますが、ヒトからヒトへの感染の報告はありません。なお、脾臓摘出者、糖尿病など慢性疾患にかかっている方、または高齢者など免疫機能が低下している方は、本病が重症化しやすいと考えられますので特に注意が必要です。



<人獣共通感染症の予防対策>

動物の体・爪は清潔に!

動物に接したら手洗いをしましょう。

ワクチン接種を忘れずに!

節度を持ったスキンシップを!

動物のしつけはしっかりと!

排泄物は迅速・適切に処理しましょう。

ヒトも動物も健康上の異常を見つけたら早めに医療機関に相談しましょう。

そしてもう一つ

海外では安易に動物と接しない!


 







   

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