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ペットにとって危険な食べ物とは・・・? Part4

猫にとって猛毒であるユリについて
解説 小川高(臨床部会長)
鑑賞用植物であるユリの多くが猫にとって腎臓毒(腎臓を障害する)であることは意外と知られていません。ユリの花、葉、茎のすべてが中毒の原因になります。
猫を飼われている方は要注意です。
1.どんな病態なのでしょうか?
 ユリに含まれる毒素による腎障害(腎臓の尿細管を障害し壊死が起る)が、ユリ中毒の本体です。強い腎障害は不可逆的(回復しない)で、急性腎不全が発現します。
 
2.どんな症状がみられるのでしょうか?
 中毒反応には2つの兆候時期があり、1回目の兆候流延(過剰なヨダレ)頻回嘔吐で、通常半日程度で一度治まります。2回目の兆候は、1~3日後にみられる腎障害に起因した乏尿(尿量が減少する)無尿抑うつ脱水低体温などの症状です。腎腫大(腫れあがる)による腹痛症状がみられることもあります。
猫によっては、急性の胃腸障害(嘔吐および下痢症状が特徴)がみられた後に腎障害がみられることもあります。 この場合の症状としては、食欲消失などの他に抑うつ、振戦(震え)、痙攣などの神経症状もみられます。まれに、顔面の浮腫や呼吸困難のみられることもあります。
 
3.検査でみられる異常は?
 血液検査では、クレアチニン、BUN(尿素窒素)、リン、カリウムの高値がみられ、尿検査では、蛋白尿など腎障害による影響がみられます。
 
4.治療や予後
 活性炭などの吸着剤投与、輸液、利尿などの対症療法や、ICU管理による救命治療が行われますが、腎臓障害の程度が強い場合には救命できないことも多いです。
 ※ユリ科の種類は100種類以上あります。その中で身近で見かけるユリの写真です。
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